非エンジニアが「設計だけ」握って、Claude Codeにブログを建ててもらった話
プログラミングは、一行も書けません。仕事ではプロダクトマネージャー(PdM)をやっていますが、コードは昔からエンジニアにお願いする側でした。そんな自分が、この週末に自分だけのブログを建てました。
しかも、ただ記事を置くだけのサイトではありません。アクセス解析(GA4)も、検索での見え方を見るSearch Consoleも、集めたデータをSQLで分析するためのBigQueryまで繋いだ、そこそこ本格的な”データ基盤つき”のブログです。
正直に言うと、自分が手を動かして書いたコードは一行もありません。やったのは「どんなブログにしたいか」を考えることと、要所要所の判断だけ。実装は全部、Claude Codeに任せました。
この記事は、その一部始終の記録です。自分と同じ「コードは書けないけれど、AIを使って何か作ってみたい」という人に向けて、詰まった場所も含めて正直に残しておきます。
なぜ作ったのか——「データ分析がしたい」だけだった
最初の動機はシンプルで、「自分のブログのデータを、自分で分析してみたい」でした。
もともとnoteで趣味の記事を書いていたのですが、noteの無料プランではGA4もSearch Consoleも使えません。数字を見て「どの記事が、どんな検索で読まれたか」を掘る、といったことができません。仕事柄そういうデータいじりが好きなので、それがずっと物足りませんでした。
じゃあ自前でブログを持てばいい。でもコードは書けない。——そこでClaude Codeに相談しました。
自分がやったのは「設計」だけだった
面白かったのは、最初の壁打ちの時間でした。
「データ分析がしたい」なんて、我ながら抽象的でわがままな要求なのに、Claude Codeは「それならBigQueryでこう分析できます」と、具体的な手段まで提案してくれました。自分の中のぼんやりしたモヤモヤが、対話しながらどんどん言語化されて、形になっていく感覚がありました。
方向性が決まってからの実装は、あっけないほど速かったです。体感で10分くらい。デザインも、特に何も指定していないのに、3つのモック案を勝手に持ってきました。正直、出来は「50点」くらい——でも文字化けもフォント崩れもなく、ちゃんとブログの見た目にはなっています。ここに自分が「もっとこうしたい」と注文を入れていくと、どう化けるのか。そこからが面白かったです。
つまり自分がやったのは、「どんなブログにしたいか」というコアの設計と、要所の判断だけ。ゼロから考えたわけでもなく、ぼんやりした案をClaude Codeとの壁打ちで現実にしていった、という方が近いです。
一番の山は「公開」と「Search Console」だった
スムーズなことばかりではありませんでした。むしろ一番手間がかかったのは、書いたサイトをインターネットに公開する「デプロイ」の作業です。
Cloudflareという無料のサービスを使ったのですが、Claude Codeが「この画面のここを押して」と教えてくれる手順が、実際のCloudflareの画面と微妙に違いました。サービス側のUIが新しくなっていて、Claude Codeが持っている情報が少し古かったんです。ここだけは、画面とにらめっこしながら少し迷いました。
もっと手こずったのがSearch Console(通称サチコ)の登録です。「所有権の確認」という作業で、指示通りのやり方(GA4を使った認証)がどうしても通りません。ここで詰まりました。
転機になったのが「Claude in Chrome」という拡張機能でした。これを入れると、自分のブラウザの画面をClaudeに共有できて、Claudeが直接画面を見ながら操作を進めてくれます。入れた瞬間、それまで詰まっていたサチコの登録を、ほとんど手放しでゴリゴリ進めてくれました。所有権の確認だけは少し時間がかかりましたが、問題なく完了。——これは最初から入れておけばよかった、と心底思いました。
一方でGA4(アクセス解析)の導入は拍子抜けするほど簡単で、「G-」から始まる測定IDをコピーしてClaudeに渡すだけ。あとは自動で組み込みまでやってくれました。
お金が絡む部分は、あえて自分の手でやった
最後の関門がBigQuery——集めたデータをSQLで分析するための土台です。これはGoogle Cloudというサービスの上に作るのですが、ここで一つ、強く印象に残ったことがあります。
Google Cloudは無料で始められるとはいえ、お金(課金)に関わるサービスです。そしてClaudeは、こういうお金が絡む操作を”完全に代行することはしない”設計になっていました。自動化しようとしても、「ここは自分でやってください」とシステム側でブロックされます。
最初は「そこも全部やってくれればいいのに」と思いかけましたが、やってみて考えが変わりました。決済や請求先の登録みたいな、失敗が財布に直結する部分は、むしろ自分の目で確認しながら進めた方が圧倒的に安心です。結果的に、手動でやって本当に良かったと思います。
そして、お金が絡む重要な操作をあえてブロックする——その設計になっていること自体に、正直感心しました。「なんでもやってくれるAI」より、「危ない一線は踏ませない設計になっているAI」の方が、任せる相手としてよっぽど信用できます。この経験で、Claude Codeへの信頼はむしろ増しました。
これから作る人へ——「セミオート」か「全自動」か
もし自分と同じように、これからAIと一緒にブログ(や、その他の何か)を作ってみたい人がいたら、進め方は2パターンあると思います。
ひとつは セミオート です。Claudeに任せつつも、水面下でどんな作業が行われているのかをざっくり把握しておきたい人、あるいは「ウェブサイトってそもそもどうやって作るんだろう?」を知りたい人向け。この場合は、Claude in Chromeのような全自動ツールを最初から入れず、手動でやれる部分は自分の手を動かしてみる方がいいと思います。詰まる経験も含めて、ちゃんと学びになります。
もうひとつは 全自動 です。すでにウェブサイトを作ったことがある人や、とにかく忙しくて結果だけ欲しい人向け。この場合は、Claude in Chromeまで入れて全部任せてしまえばいいと思います。
自分は完全に前者でした。だからこそ、Cloudflareで迷った時間も、サチコで詰まった時間も、今となっては良い経験だったと思っています。
こんなに簡単に、“本物”が作れるんだ
自分専用のURLでブログが世界に公開された瞬間は、少し感動しました。コードも書けない自分が、ゼロからここまで来たんだ、と。
でもそれ以上に強く思ったのは、「こんなにも簡単に、Webサイトって作れるんだ」ということでした。設計と判断さえ自分が握っていれば、実装はAIに任せて、ちゃんと”本物”が作れます。この事実は、たぶん自分が思っているより大きいはずです。
この記事は、そのブログの記念すべき第1本目。そしてここから、当初やりたかった「自分のブログのデータを、自分の手でSQLで分析する」が、いよいよ始まります。その話は、また次の記事で。